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インボイスの端数処理
インボイスの端数処理
適格請求書の消費税額等は、税率ごとに区分して合計した金額から計算すると定められています。明細ごとに端数処理した場合との差額を検算します。入力値は送信されません。
未入力: 請求書に含まれる税率、明細に記載している金額、1円未満の端数の処理方法
すべて入力すると結果が表示されます。
入力内容
| 請求書に含まれる税率 | 未入力 |
|---|---|
| 明細に記載している金額 | 未入力 |
| 1円未満の端数の処理方法 | 未入力 |
| 請求書に記載されている消費税額等の合計 | 未入力 |
根拠条文・計算式
- 消費税法 第57条の4第1項第4号・第5号(適格請求書発行事業者の義務) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108#Mp-Ch_5-At_57_4
- 消費税法施行令 第70条の10(適格請求書に記載すべき消費税額等の計算) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363CO0000000360#Mp-Ch_5-At_70_10
- 消費税法 第29条(税率) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108#Mp-Ch_2-At_29
計算式・判定基準
消費税額等 = 税率ごとに区分して合計した税抜価額 × 10/100(税込価額なら 10/110。軽減税率は 8/100・8/108) 1円未満の端数の処理は、この計算のときに税率ごとに1回だけ行う(切上げ・切捨て・四捨五入は条文に定めがない) 差額 = 明細ごとに端数処理した金額の合計 − 上の方法で計算した消費税額等
- 最終確認日:
- 2026年8月13日
改正履歴(2件)
- 2019年10月1日: 軽減税率制度の実施により、消費税法29条の税率が7.8%(軽減6.24%)の2本立てになり、税率ごとの区分経理が始まった
- 2023年10月1日: 適格請求書等保存方式(インボイス制度)の開始により、消費税法57条の4と施行令70条の10が施行され、消費税額等の計算方法が定められた
出典: e-Gov法令検索(デジタル庁)の法令データを加工して作成
本ツールは、法令の条文に基づく計算・照合の結果を情報として提供するものであり、法的助言では ありません。個別の事案への当てはめや最終的な判断は、弁護士・社会保険労務士・税理士等の 専門家にご確認ください。掲載内容は最終確認日時点の法令に基づいており、その後の改正が反映 されていない場合があります。
適格請求書に記載する消費税額等と、条文が定める計算方法
適格請求書(インボイス)の記載事項は、消費税法57条の4第1項が6つの号で定めています。端数処理に関わるのは、そのうちの第4号と第5号です。
| 号 | 記載事項 |
|---|---|
| 第4号 | 税抜価額または税込価額を税率の異なるごとに区分して合計した金額、および適用税率 |
| 第5号 | 消費税額等(第4号の合計した金額ごとに、政令で定める方法により計算した金額) |
第5号がいう「政令で定める方法」が、消費税法施行令70条の10です。同条第1項は次の2つの方法のいずれかによるとし、続けて「当該各号に掲げる方法により算出した金額に一円未満の端数が生じたときは、当該端数を処理するものとする」と定めています。
| 号 | 計算のもとにする金額 | 乗じる率 |
|---|---|---|
| 第1号 | 税率の異なるごとに区分して合計した税抜価額 | 100分の10(軽減対象は100分の8) |
| 第2号 | 税率の異なるごとに区分して合計した税込価額 | 110分の10(軽減対象は108分の8) |
10%・8%という率は、消費税法29条が定める税率(100分の7.8、軽減対象は100分の6.24)に、57条の4第1項第4号のかっこ書きが定める78分の100を乗じた率です。国税分と地方消費税分を合わせた率が、適格請求書に記載する「適用税率」になります。
「一の適格請求書につき、税率ごとに1回」の出どころ
「税率ごとに1回」という言い方は、条文にはありません。
条文が定めているのは、消費税額等を「税率の異なるごとに区分して合計した金額」から計算するという点だけです。計算のもとになる金額が税率ごとの合計額である以上、1円未満の端数が生じる場面も税率ごとに1度きりになる——という構造から導かれる帰結です。
この帰結を「一の適格請求書につき、税率ごとに1回」という言葉で説明しているのは、国税庁「インボイス制度に関するQ&A」の問57「適格請求書に記載する消費税額等の端数処理」です。同Q&Aは、個々の商品ごとに消費税額等を計算して端数処理し、それらを合計する方法は認められないとしています。問66(複数の契約に係る適格請求書の交付の可否)にも、同じ言い回しが引用されています。
本ツールの basis(根拠)には条文を置き、Q&Aに由来する説明はこの解説と注記で区別しています。条文・政令・Q&Aは効力の性質が異なるためです。
端数処理の方法は、条文では決まっていない
施行令70条の10第1項が定めているのは「端数を処理する」ことだけで、切上げ・切捨て・四捨五入のいずれによるかは条文に置かれていません。上記Q&A問57は、この処理を事業者が任意に選べるものとして扱っています。
ここで混同しやすいのが、次の2つの違いです。
| 論点 | 条文の定め |
|---|---|
| 端数処理の回数 | 施行令70条の10が「税率ごとに区分して合計した金額」から計算するとしている |
| 端数処理の方法 | 定めがない(切上げ・切捨て・四捨五入のいずれでもよい) |
方法を自由に選べることと、回数を自由に選べることは別の話です。本ツールは、選んだ方法を「税率ごとに1回」の計算と「明細ごと」の計算の両方に同じように当てはめて、差額だけを取り出します。
明細ごとに端数処理すると、どれだけずれるか
税込価額1,000円の明細が3行ある請求書(すべて標準税率10%・切捨て)で数えると、次のようになります。
| 数え方 | 計算 | 消費税額等 |
|---|---|---|
| 税率ごとに区分した合計額から1回 | 3,000円 × 10/110 = 272.72… → 272円 | 272円 |
| 明細ごとに端数処理して合計 | (1,000円 × 10/110 = 90.90… → 90円) × 3行 | 270円 |
差は2円です。切捨てでは行数が増えるほど少なくなる方向に、切上げでは多くなる方向にずれます。ずれの大きさは行数と、各行に生じる端数の大きさで決まるため、一定の金額にはなりません。
本ツールが扱う範囲
- 1枚の適格請求書について、税率ごとに区分した合計額から1回だけ計算した消費税額等と、明細ごとに端数処理して合計した金額を並べ、その差額を示します。
- 明細は税率ごとに3行まで入力できます(印刷を A4 2枚に収めるための上限です)。行数がこれを超える場合は、端数の出ない行をまとめて1行に入力すると、税率ごとの合計額と差額は変わりません。
- 請求書に記載されている消費税額等の合計を入力すると、施行令70条の10の方法で計算した金額との差が表示されます。
扱わない範囲
| 扱わないもの | 理由 |
|---|---|
| 納品書と請求書など複数書類で記載事項を満たす場合 | 国税庁Q&A問67は、この場合の端数処理を納品書ごとに行うものとして扱っている。1枚の適格請求書の中の計算とは前提が異なる |
| 売上税額・仕入税額の計算(割戻し・積上げ) | 消費税法45条・30条と施行令62条・46条が定める申告上の税額計算で、適格請求書の記載金額の計算とは別の条文による |
| 端数値引き(出精値引き)がある場合の記載 | 値引き額を税率ごとに按分する扱いになり(Q&A問70)、明細の合計だけでは計算が決まらない |
| 8%の経過措置(旧税率)が適用される取引 | 令和元年10月1日前の税率を引き継ぐ取引で、軽減税率8%とは根拠条文が異なる |
使うときの注意
- 入力値はブラウザの外に出ません。明細の金額はサーバーへ送信されません。
- 本ツールは、明細の金額を円単位で扱います。1円未満の端数を含む金額を入力した場合は計算を行いません。
- 端数処理の方法は事業者が選ぶものです。本ツールで方法を切り替えると計算結果も変わるため、自社で継続して採用している方法を選んで比べることをおすすめします。
- 適格簡易請求書・適格返還請求書の消費税額等も、消費税法57条の4第2項第5号・第3項第5号により第1項第5号に準じて計算するものとされています。ただし適格簡易請求書は、消費税額等に代えて適用税率を記載する形も認められています。
- 個別の請求書の記載についての判断は、税理士など専門家への相談をおすすめします。
このツールは役に立ちましたか?
よくある質問
端数処理は明細(商品)ごとに行ってもよいのですか?
消費税法57条の4第1項第5号は、消費税額等を同項第4号の「税率の異なるごとに区分して合計した金額」ごとに、政令で定める方法により計算した金額としています。施行令70条の10は、その税率ごとに区分して合計した金額に10/100(税込価額なら10/110、軽減税率は8/100・8/108)を乗じて算出し、1円未満の端数が生じたときに端数を処理すると定めています。国税庁「インボイス制度に関するQ&A」問57は、この計算を「一の適格請求書につき、税率ごとに1回」の端数処理と説明し、個々の商品ごとに端数処理した消費税額等を合計する方法は認められないとしています。
切上げ・切捨て・四捨五入のどれを選べばよいですか?
施行令70条の10第1項は「算出した金額に一円未満の端数が生じたときは、当該端数を処理するものとする」とだけ定めており、処理の方法は条文に置かれていません。国税庁「インボイス制度に関するQ&A」問57は、切上げ・切捨て・四捨五入など任意の方法によることとしています。本ツールは、選んだ方法を税率ごとの計算と明細ごとの計算の両方に同じように適用します。
明細ごとに端数処理すると、なぜ金額がずれるのですか?
明細ごとに1円未満を処理すると、その処理が行数だけ繰り返されます。たとえば税込価額1,000円の明細が3行あるとき、1行ごとに10/110を乗じて切り捨てると90円×3行=270円ですが、合計3,000円から計算すると272円になり、2円の差が出ます。差は行数と端数の大きさで変わります。
納品書と請求書を合わせて適格請求書の記載事項を満たす場合の端数処理はどうなりますか?
国税庁「インボイス制度に関するQ&A」問67は、納品書に税率ごとに区分して合計した税込価額・適用税率・納品書ごとに計算した消費税額等を記載し、請求書に登録番号などを記載して、複数の書類全体で適格請求書の記載事項を満たす場合を扱っています。この場合、消費税額等の端数処理は納品書ごとに行うことになるとされています。本ツールは1枚の適格請求書の中での計算を扱うため、この形は照合の範囲に含めていません。
適格簡易請求書(レシート)でも同じ計算になりますか?
消費税法57条の4第2項第5号は、適格簡易請求書に記載する消費税額等を「前項第五号の規定に準じて計算した金額」としており、同条第3項第5号は適格返還請求書について同じく第1項第5号に準じて計算するとしています。計算方法は同じ施行令70条の10によることになりますが、適格簡易請求書は消費税額等に代えて適用税率を記載する形も認められています。
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このツールの安全性について: https://jobun.jp/security
入力値・計算結果はサーバーに送信されず、すべてブラウザ内で処理されています。