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インボイス経過措置の控除額計算
インボイス経過措置の控除額計算
免税事業者など適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れについて、経過措置で控除できる消費税額を計算します。課税仕入れの日から控除割合(80%・70%・50%・30%)を求め、標準税率(10%)・軽減税率(8%)の別に控除額を表示します。入力値は送信されません。
未入力: 課税仕入れを行った日、課税仕入れに係る支払対価の額(税込)
すべて入力すると結果が表示されます。
入力内容
| 課税仕入れを行った日 | 未入力 |
|---|---|
| 適用される税率 | 標準税率(10%) |
| 課税仕入れに係る支払対価の額(税込) | 未入力 |
根拠条文・計算式
- 所得税法等の一部を改正する法律(平成28年法律第15号) 附則第52条(適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る税額控除に関する経過措置) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108#428AC0000000015-Sp-At_52
- 所得税法等の一部を改正する法律(平成28年法律第15号) 附則第53条(令和8年10月1日施行。70%・50%・30%の区分) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108/20261001_428AC0000000015#428AC0000000015-Sp-At_53
- 所得税法等の一部を改正する法律(平成28年法律第15号) 附則第53条の2(請求書等の保存を要しない課税仕入れに関する経過措置) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108#428AC0000000015-Sp-At_53_2
- 消費税法 第30条第1項(仕入れに係る消費税額の控除) — https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108#Mp-Ch_3-At_30
- 地方税法 第72条の83(地方消費税の税率) — https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226#Mp-Ch_2-Se_3-Ss_1-At_72_83
計算式・判定基準
課税仕入れに係る消費税額(国税分) = 課税仕入れに係る支払対価の額(税込) × 110分の7.8(軽減税率8%のときは 108分の6.24) 経過措置を適用した控除額(国税分) = 上の金額 × 経過措置の割合(80%・70%・50%・30%) 経過措置の割合 = 課税仕入れを行った日が属する期間の区分で決まる(附則第52条第1項/第53条第1項各号) 地方消費税を含む控除額(参考) = 支払対価の額 × 110分の10(軽減税率8%のときは 108分の8) × 経過措置の割合
- 最終確認日:
- 2026年8月13日
改正履歴(4件)
- 2023年10月1日: 適格請求書等保存方式(インボイス制度)の開始に伴い、平成28年改正法附則第52条・第53条の経過措置が施行。適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れについて80%の控除が始まった
- 2024年10月1日: 令和6年法律第8号により附則第52条第1項に括弧書きが入り、一の事業者からの課税仕入れに係る支払対価の額の合計額がその年・その事業年度で10億円を超える部分が経過措置の対象から外れた
- 2026年10月1日: 令和8年法律第12号(所得税法等の一部を改正する法律)第14条により附則第53条が改正され、一律50%から、70%(令和10年9月30日まで)・50%(令和12年9月30日まで)・30%(令和13年9月30日まで)の3区分になる(同法附則第1条第3号)
- 2026年10月1日: 令和8年法律第12号第14条により附則第52条第1項の括弧書きも改められ、上限が10億円から1億円に下がり、語も「一の事業者」から「一の者」になる。第53条第1項は「控除対象課税仕入れ」を第52条第1項の定義のまま引くため、この上限は70%・50%・30%の区分にも効く
出典: e-Gov法令検索(デジタル庁)の法令データを加工して作成
本ツールは、法令の条文に基づく計算・照合の結果を情報として提供するものであり、法的助言では ありません。個別の事案への当てはめや最終的な判断は、弁護士・社会保険労務士・税理士等の 専門家にご確認ください。掲載内容は最終確認日時点の法令に基づいており、その後の改正が反映 されていない場合があります。
免税事業者からの仕入れでも、当面は一部を控除できる
2023年10月1日に始まった適格請求書等保存方式(インボイス制度)のもとでは、適格請求書発行事業者以外の者——免税事業者、登録を受けていない課税事業者、消費者、登録を受けていない農民など——から行った課税仕入れは、原則として仕入税額控除の対象になりません(消費税法第30条第1項・第7項)。
ただし、制度開始から一定期間は、区分記載請求書等と同様の記載事項がある請求書等と、経過措置の適用を受ける旨を記した帳簿を保存している場合に限り、仕入税額相当額の一定割合を控除できる経過措置が置かれています。根拠は「所得税法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第15号)の附則第52条・第53条で、条文は改正された消費税法のページの末尾に載っています。
控除の割合と期間
| 課税仕入れを行った日 | 控除の割合 | 根拠 |
|---|---|---|
| 2023年10月1日から2026年9月30日まで | 80% | 附則第52条第1項 |
| 2026年10月1日から2028年9月30日まで | 70% | 附則第53条第1項第1号 |
| 2028年10月1日から2030年9月30日まで | 50% | 附則第53条第1項第2号 |
| 2030年10月1日から2031年9月30日まで | 30% | 附則第53条第1項第3号 |
附則第52条第1項は「五年施行日」(附則第1条第9号が定める令和5年10月1日)から「五年施行日以後三年を経過する日」までを80%と定め、この日を「適用期限」と呼んでいます。適用期限は令和8年(2026年)9月30日です。附則第53条第1項は、その翌日から令和13年(2031年)9月30日までを引き取り、3つの区分に割合を分けています。
「2026年10月から50%」と書いてある解説が多い理由
改正前の附則第53条は、適用期限の翌日から3年間を一律50%と定めていました。これを改めたのが「所得税法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第12号)第14条で、同法附則第1条第3号により令和8年10月1日から施行されます。
つまり、2026年9月30日までは e-Gov 法令検索の現行条文に「百分の五十」と表示され、2026年10月1日になると「百分の七十」「百分の五十」「百分の三十」の3区分に切り替わります。本ページの根拠リンクのうち附則第53条だけが2026年10月1日時点の条文を指しているのはこのためです。改正前に書かれた解説記事は、いま読むと現行条文とも一致するため、誤りに気づきにくくなっています。
控除額の計算式
条文は、控除できる金額を次の順序で組み立てています(附則第52条第1項)。
- 課税仕入れに係る支払対価の額(税込)に、110分の7.8を乗じる。軽減対象課税資産の譲渡等に係るものであれば108分の6.24を乗じる
- その金額に、期間の区分に応じた割合(80%・70%・50%・30%)を乗じる
- こうして算出した金額を、消費税法第30条第1項に規定する「課税仕入れに係る消費税額」とみなして、同条の規定を適用する
| 税率区分 | 支払対価の額に乗じる率(国税分) | 地方消費税を含む率(参考) | 税込11,000円前後の消費税額(国税分) |
|---|---|---|---|
| 標準税率(10%) | 110分の7.8 | 110分の10 | 11,000円 → 780円 |
| 軽減税率(8%) | 108分の6.24 | 108分の8 | 10,800円 → 624円 |
分子の 7.8・6.24 は、地方消費税を含まない国税分の税率です。地方消費税(譲渡割)の税率は消費税額の78分の22と定められているため(地方税法第72条の83)、地方消費税まで含めた感覚で見ると、税込額の110分の10(軽減は108分の8)に割合を乗じた額に一致します。税込110,000円の仕入れなら、国税分の控除額は 110,000 × 7.8/110 × 80% = 6,240円、地方消費税を含めた控除相当額は 110,000 × 10/110 × 80% = 8,000円です。
なお条文は、1件ごとの端数処理を定めていません(積上げ計算・割戻し計算という計算方法の話は消費税法第30条と施行規則の領域です)。本ツールは1円未満を切り捨てて表示し、「控除の対象とならない額」は切り捨て後の2つの数字の差として求めています。
帳簿と請求書等の保存
経過措置の適用を受けるときは、次の2つを保存することになります。
- 請求書等 — 旧消費税法第30条第9項に規定する請求書等(区分記載請求書等)、またはその記載事項に係る電磁的記録。これが新消費税法第30条第9項の請求書等とみなされます(附則第52条第1項前段)
- 帳簿 — 消費税法第30条第8項第1号ハの記載事項の読み替えとして、条文は「所得税法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第十五号)附則第五十二条第一項の規定の適用を受ける課税仕入れである旨」を加えると規定しています(附則第52条第1項後段。第53条も同じ形で自条を引きます)
経過措置が適用されない場合
条文には、経過措置の外に置かれる場面が2つあります。
- 同一の相手からの年間の累計額が上限を超える部分 — 附則第52条第1項の括弧書きは、個人事業者はその年、法人はその事業年度において同一の相手から行う課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が上限を超える場合、その超える部分の課税仕入れを「控除対象課税仕入れ」から除くと定めています。上限は令和6年法律第8号により令和6年10月1日から10億円(条文の語は「一の事業者」)で、令和8年10月1日からは令和8年法律第12号第14条により1億円(同「一の者」)に変わります。第53条第1項は「控除対象課税仕入れ」を第52条第1項の定義のまま引くため、この上限は70%・50%・30%の区分にも効きます
- 少額(1万円未満)の課税仕入れ — 附則第53条の2は、基準期間における課税売上高が1億円以下(または特定期間における課税売上高が5,000万円以下)である課税期間に行う課税仕入れのうち、支払対価の額が少額である場合について、令和11年9月30日までの間は帳簿のみの保存で仕入税額控除の適用を受けられるとし、「当該課税仕入れについては、前二条の規定は、適用しない」と規定しています。少額の基準は消費税法施行令 附則第24条の2第1項が1万円未満と定めています。要件を満たすなら、割合を掛けずに全額が控除の対象になります
本ツールの守備範囲
本ツールは、入力された課税仕入れの日・税率区分・支払対価の額から、条文が定める割合と金額を求めるだけのものです。次の点は扱いません。
- 相手方が適格請求書発行事業者以外の者にあたるかどうかの確認(登録番号は国税庁の公表サイトで確認できます)
- 帳簿・請求書等の記載事項や保存の要件を満たしているかどうかの照合
- 同一の相手からの年間の累計額(附則第52条第1項の括弧書きの上限)や、少額の課税仕入れの特例の要件の照合
- 2割特例・簡易課税制度を選んでいる場合の税額計算(これらの制度では課税仕入れの実額を使いません)
- 個別事案の評価。判断が要る場面は、所轄の税務署や税理士にご相談いただくのが確実です
計算はすべてブラウザの中で完結し、入力した金額や日付が送信されることはありません。
出典
- 所得税法等の一部を改正する法律(平成28年法律第15号)附則第52条 — e-Gov 法令検索(消費税法のページ末尾)
- 同 附則第53条(令和8年10月1日時点の条文。70%・50%・30%の区分) — e-Gov 法令検索
- 同 附則第53条の2(少額の課税仕入れの特例) — e-Gov 法令検索
- 消費税法(昭和63年法律第108号)第30条 — e-Gov 法令検索
- 消費税法施行令(昭和63年政令第360号)附則第24条の2 — e-Gov 法令検索
- 地方税法(昭和25年法律第226号)第72条の83 — e-Gov 法令検索
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よくある質問
2026年10月1日からの控除割合は50%ではないのですか?
改正前の附則第53条は一律50%と定めていましたが、令和8年法律第12号(所得税法等の一部を改正する法律)第14条により改められ、令和8年10月1日から施行されます。改正後の第53条第1項は、令和8年10月1日から令和10年9月30日までを70%、令和10年10月1日から令和12年9月30日までを50%、令和12年10月1日から令和13年9月30日までを30%と、3つの区分に分けています。e-Gov 法令検索の現行条文(令和8年9月30日まで)を読むと改正前の50%が表示されるため、解説記事の多くがその割合のままになっています。
80%の期間はいつまでですか?
附則第52条第1項は、五年施行日(附則第1条第9号が定める令和5年10月1日)から「五年施行日以後三年を経過する日」までの間の課税仕入れについて80%と定めています。この日が条文でいう「適用期限」で、令和8年(2026年)9月30日にあたります。翌日の令和8年10月1日からは附則第53条第1項の区分に移り、まず70%になります。
控除額は税込金額の何割で計算するのですか。7.8%と10%のどちらですか?
条文は、支払対価の額(税込)に110分の7.8(軽減対象課税資産の譲渡等に係るものは108分の6.24)を乗じて算出した金額に経過措置の割合を乗じた額を、課税仕入れに係る消費税額とみなすと定めています。分子の7.8・6.24は地方消費税を含まない国税分の税率です。地方消費税(譲渡割)は消費税額の78分の22とされているため(地方税法第72条の83)、地方消費税まで含めた感覚では税込額の110分の10(軽減は108分の8)に割合を乗じた額に一致します。本ツールは国税分と、地方消費税を含む参考値の両方を表示します。
1万円未満の少額の仕入れにも経過措置の割合が適用されますか?
附則第53条の2は、基準期間における課税売上高が1億円以下(または特定期間における課税売上高が5,000万円以下)であるなどの要件を満たす課税期間に行う課税仕入れのうち、支払対価の額が少額である場合(消費税法施行令 附則第24条の2第1項が1万円未満と定めています)について、令和11年9月30日までの間は帳簿のみの保存で仕入税額控除の適用を受けられるとしたうえで、「当該課税仕入れについては、前二条の規定は、適用しない」と規定しています。つまり要件を満たす場合、経過措置の割合ではなく全額が控除の対象になります。本ツールはこの要件の照合を扱わず、支払対価の額が1万円未満のときに注記を表示します。
同じ相手から年間で多額の仕入れがある場合はどうなりますか?
附則第52条第1項の括弧書きは、個人事業者はその年、法人はその事業年度において同一の相手から行う課税仕入れに係る支払対価の額の合計額が上限を超える場合、その超える部分の課税仕入れを「控除対象課税仕入れ」から除くと定めています。この部分には経過措置の割合が適用されません。上限は令和6年法律第8号により令和6年10月1日から10億円(条文の語は「一の事業者」)で、令和8年10月1日からは令和8年法律第12号第14条により1億円(同「一の者」)に変わります。第53条第1項は「控除対象課税仕入れ」を第52条第1項の定義のまま引くため、この上限は70%・50%・30%の区分にも効きます。本ツールは1件の課税仕入れだけを計算し、年間の累計額は扱いません。
経過措置の適用を受けるとき、帳簿や請求書等に何を書くことになりますか?
附則第52条第1項の後段は、消費税法第30条第8項第1号ハの読み替えとして「所得税法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第十五号)附則第五十二条第一項の規定の適用を受ける課税仕入れである旨」を帳簿の記載事項に加えると規定しています(第53条第1項も同じ形で第53条を引きます)。保存する書類は、旧消費税法第30条第9項に規定する請求書等(区分記載請求書等)またはその記載事項に係る電磁的記録が、新消費税法第30条第9項の請求書等とみなされます。
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