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労災保険料の計算
労災保険料の計算
労働保険の保険料の徴収等に関する法律11条1項の算定式(賃金総額 × 労災保険率)で、労災保険料の額を計算します。労災保険率は同法施行規則の別表第一に定められた事業の種類ごとの率を引きます。賃金総額の千円未満切捨て(15条1項)にも対応。入力値は送信されません。
法律上の権利義務に争いや疑義があるなど、法的紛議が現に生じている案件や、生じることがほぼ避けられないと見込まれる案件には、本ツールをお使いいただけません。弁護士にご相談ください。
根拠条文・計算式
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第11条第1項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000084#Mp-Ch_3-At_11
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第11条第2項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000084#Mp-Ch_3-At_11
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第12条第1項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000084#Mp-Ch_3-At_12
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第12条第3項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000084#Mp-Ch_3-At_12
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第15条第1項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/344AC0000000084#Mp-Ch_3-At_15
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第16条第1項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000008#Mp-Ch_3-At_16
- 労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 別表第一 — https://laws.e-gov.go.jp/law/347M50002000008#Mpat_1
- 国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律 第2条第1項 — https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000061#Mp-At_2
計算式・照合基準
労災保険料 = 賃金総額(千円未満切捨て。15条1項1号)× 労災保険率(施行規則別表第一) 労災保険率は事業の種類ごとに別表第一が定める(施行規則16条1項)。船舶所有者の事業だけは同項の本文が千分の四十二と直書きしている 1円未満の端数は切り捨てる(国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律2条1項) ★本ツールが出すのは労災保険率に応ずる部分だけで、雇用保険率に応ずる部分(12条1項1号)を含まない
- 最終確認日:
- 2026年8月22日
改正履歴(1件)
- 2024年4月1日: 施行規則の別表第一が令和六年厚生労働省令第二十一号で改正され、53の事業の種類のうち20の労災保険率が改定された(水力発電施設、ずい道等新設事業は1000分の62から1000分の34へ)。事業の種類の名称は変わっていない
出典: e-Gov法令検索(デジタル庁)の法令データを加工して作成
本ツールは、法令の条文に基づく計算・照合の結果を情報として提供するものであり、法的助言ではありません。個別の事案への当てはめや最終的な判断は、弁護士・社会保険労務士・税理士等の専門家にご確認ください。法律上の権利義務に争いや疑義があるなど、法的紛議が現に生じている案件や、生じることがほぼ避けられないと見込まれる案件には、本ツールをご利用いただけません。掲載内容は最終確認日時点の法令に基づいており、その後の改正が反映されていない場合があります。
率が条文のどこにあるか — 労災保険率と雇用保険率で違う
徴収法12条1項は、一般保険料に係る保険料率を3つに分けています。
一 労災保険及び雇用保険に係る保険関係が成立している事業にあつては、労災保険率と雇用保険率とを加えた率
二 労災保険に係る保険関係のみが成立している事業にあつては、労災保険率
三 雇用保険に係る保険関係のみが成立している事業にあつては、雇用保険率
この2つの率は、条文の中での在りかが違います。
本ツールが労災保険率だけを扱うのはこの差のためです。12条4項は雇用保険率を3つの率の合計と定め、それぞれに「千分の八」「千分の五」「千分の三・五」という数値を置いていますが、いずれにも「同項の規定により変更されたときは、その変更された率とする」という括弧書きが付いています。変更は厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて行うもので、その保険年度に現に適用される率は条文を読んでも分かりません。本則の数値をそのまま出せば、条文に書いてあるのに適用されていない率を根拠条文つきで示すことになります。
労災保険率のほうは、施行規則という法令そのものが別表第一に率を載せているため、この問題が起きません。
別表第一と、そこに無い2つのもの
別表第一は事業の種類を53に分け、それぞれに率を定めています。ただし、率に関わるもので別表第一に無いものが2つあります。
- 船舶所有者の事業 — 施行規則16条1項の本文が「船舶所有者の事業に係る労災保険率は千分の四十二とし」と直接定めています。表ではなく条文本体にある唯一の率です
- 事業の種類の細目 — 同項は続けて「別表第一に掲げる事業及び船舶所有者の事業の種類の細目は、厚生労働大臣が別に定めて告示する」と定めています
本ツールは細目を扱っていません。細目(労災保険率適用事業細目表)は告示という形で定められており、e-Gov 法令検索には収録されていません。本ツールが選択肢に並べているのは別表第一の「事業の種類」の欄そのもので、自分の事業がどの種類に入るかの判断材料は持っていません。そこは所轄の労働基準監督署または労働局にご確認いただく範囲になります。
端数処理は2か所にある
1か所目は賃金総額です。徴収法15条1項1号は賃金総額について「その額に千円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。以下同じ。」と定めています。「以下同じ」が付いているので、この切捨ては概算保険料だけでなく確定保険料(19条)にも及びます。
2か所目は保険料の額です。国等の債権債務等の金額の端数計算に関する法律2条1項が「国及び公庫等の債権……の確定金額に一円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。」と定めています。
保険料の側に端数が出るのは、率が0.5刻みで、かつ千円未満を切り捨てた賃金総額の千円単位が奇数のときだけです。たとえば建築事業(1000分の9.5)で賃金総額が 1,001,500 円なら、まず 1,001,000 円に切り捨て、1,001,000 × 9.5 ÷ 1000 = 9,509.5 円 となり、1円未満を切り捨てて 9,509 円になります。
メリット制を受けている事業では、別表第一の率が使えない
徴収法12条3項は、一定の規模の事業について、連続する3保険年度の収支率が「百分の八十五を超え、又は百分の七十五以下である場合」に、労災保険率から非業務災害率を減じた率を「百分の四十の範囲内において厚生労働省令で定める率だけ引き上げ又は引き下げた率」に非業務災害率を加えた率を、その事業の労災保険率とすることができると定めています。これがメリット制です。
増減の幅はその事業の収支で決まります。条文から求められる数値ではないため、本ツールは最初の設問で分岐し、通知を受けている場合は結果を出しません。適用される事業には労働局から「労災保険率決定通知書」が届くので、そこに記載された率をご覧ください。なお非業務災害率は施行規則16条2項が「千分の〇・六とする」と定めていますが、これはメリット制の計算の中でだけ使う率で、通常の労災保険料の計算には出てきません。
本ツールが扱っていない範囲
- 賃金総額の特例 — 徴収法11条3項は「厚生労働省令で定める事業については、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を当該事業に係る賃金総額とする」と定め、施行規則13条が請負による建設の事業と立木の伐採の事業に特例を置いています。本ツールは賃金総額を直接入力していただく形です
- 特別加入保険料 — 第一種(13条)・第二種(14条)・第三種(14条の2)は一般保険料とは別の保険料で、率も算定の基礎も異なります
- 印紙保険料 — 22条以下が定める日雇労働被保険者に係る保険料です
このツールは役に立ちましたか?
よくある質問
この額に雇用保険料は含まれますか?
含まれません。徴収法12条1項1号は、労災保険と雇用保険の両方の保険関係が成立している事業の一般保険料率を「労災保険率と雇用保険率とを加えた率」と定めており、本ツールが計算するのはそのうち労災保険率に応ずる部分だけです。雇用保険率は12条4項が本則の率を定めていますが、同項の各号にはいずれも「変更されたときは、その変更された率とする」が付いており、その保険年度に適用される率は厚生労働大臣が労働政策審議会の意見を聴いて変更したかどうかで決まります。条文からその年度の率が決まらないため、本ツールは扱っていません。
労災保険料は労働者の給与から差し引かれますか?
徴収法31条1項は、被保険者が負担する額を「当該事業に係る一般保険料の額のうち雇用保険率に応ずる部分の額」を基礎に定めており、労災保険率に応ずる部分を挙げていません。32条1項が賃金からの控除を認めているのは「前条第一項又は第二項の規定による被保険者の負担すべき額に相当する額」で、31条が挙げていない部分はその対象になりません。
事業の種類がどれに当てはまるか分かりません。
施行規則16条1項は「別表第一に掲げる事業及び船舶所有者の事業の種類の細目は、厚生労働大臣が別に定めて告示する」と定めています。細目は告示(労災保険率適用事業細目表)にあり、e-Gov 法令検索には収録されていません。本ツールは条文に書かれたものだけを扱う作りのため細目を持っていません。所轄の労働基準監督署または労働局にご確認いただくのが確実です。
「賃金総額」には賞与や通勤手当も入りますか?
徴収法11条2項は賃金総額を「事業主がその事業に使用するすべての労働者に支払う賃金の総額」と定めており、同法2条2項は「賃金」を「賃金、給料、手当、賞与その他名称のいかんを問わず、労働の対償として事業主が労働者に支払うもの(通貨以外のもので支払われるものであつて、厚生労働省令で定める範囲外のものを除く。)」と定義しています。個々の支給が労働の対償に当たるかどうかは条文だけでは決まらないため、本ツールは賃金総額を入力していただく形にしています。
請負による建設の事業でも同じ計算ですか?
徴収法11条3項は「厚生労働省令で定める事業については、厚生労働省令で定めるところにより算定した額を当該事業に係る賃金総額とする」と定め、施行規則13条が請負による建設の事業と立木の伐採の事業について請負金額等から賃金総額を算定する特例を置いています。本ツールはこの特例を扱っていないため、賃金総額を直接入力していただく形になります。
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